石直商店(国登録有形文化財)

ページID1004380  更新日 2021年9月28日

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特徴・見所

写真:石直商店

建築年代
主屋:明治20年、座敷蔵:明治11年

当家は明治16(1883)年、初代となる泰造氏が生糸商を営んでいた実家より分家し、この地で呉服商を営んだことが始まりで、現在の店舗と主屋は分家時に新築されたもと思われます。
店舗は昭和40年代に改装されましたが、それまでは店舗前の1間が土間で、その奥が板の間敷きの、昔ながらの呉服商の店舗であったそうです。柱や鴨居に残る痕跡から明治時代の呉服商の形態を想像することのできる貴重な店舗でもあります。
また、店舗に続く神棚を奉る旧帳場や、それに続く座敷はその用途によって趣向を凝らした天井が張られ、その奥となる居住部は現在では天井が張られていますが以前は吹き抜けとなって小屋組が剥き出しとなっていました。現在も「トオリ」から建てられた当時のままの釿(ちょうな)の痕跡の残る小屋組を望むことができます。
店舗の2階には床の間と書院を持つ座敷が設けられています。この座敷は客間に使用されたと思われ天井には当地域では珍しい、天井を湾曲させた舟底天井で仕上げられています。
当家の場合、残念ながら内蔵は残っていませんが、明治中期の呉服商の店舗形態や、部屋の目的に合わせて、さまざまな意匠や工夫を凝らしながらも、家人の居住部分は質素にしていた、当時の増田商人の気質をよく表している良質の家屋です。

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