横手市歴史文化遺産保存活用地域計画(文化財保存活用地域計画)
計画が認定されました
令和3年7月16日(金曜日)に開催された文化庁文化審議会文化財分科会において、当市の歴史文化遺産保存活用地域計画を認定することが文化庁長官に答申され、この答申に基づき「横手市歴史文化遺産保存活用地域計画」が文化庁長官より認定されました。
文化財保存活用地域計画制度とは
平成31年4月に施行された改正文化財保護法により制度下されたもので、市町村が作成する地域における文化財の保存・活用に関する総合的な計画です。
本計画では、地域の歴史文化の特性に基づき、文化財の保存・活用のための具体的な措置を定めて計画に取り組んでいきます。
横手市歴史文化遺産保存活用地域計画とは
横手市内に残る多様な歴史文化遺産の保存・活用を進める上でのマスタープランかつアクションプランです。この計画を進めることで、横手市が従来から進めている地域振興や観光振興に係る施策と、歴史文化遺産の保存・活用に関する連携をこれまで以上にに強化することを目的としています。なお、この計画では文化財保護法で規定される「文化財」に加え、人の活動や思考・口承にまつわる精神文化や生活文化などの多様な有形無形の文化的所産を「歴史文化遺産」と定義しています。
横手市歴史文化遺産保存活用計画(全編)(最終変更 令和7年2月28日)
横手市歴史文化遺産保存活用地域計画(分割版)(最終変更 令和7年2月28日)
※分割版は3章ごとに分割しております。
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序章 ~ 第1章 横手市の概要 ~ 第2章 横手市の歴史文化遺産の概要 (PDF 21.7MB)
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第3章 横手市の歴史文化の特徴 ~ 第4章 横手市の地域遺産(関連文化財群)~ 第5章 歴史文化遺産および地域遺産の保存・活用に関する方針 (PDF 6.3MB)
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第6章 保存・活用に関する措置 ~ 第7章 計画の推進体制と進捗管理 ~ 巻末資料 (PDF 4.9MB)
横手市の歴史文化遺産の特徴
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環境
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自然的・地理的環境を背景とした、豊富な自然環境を基盤に培われた横手らしさ
- 歴史
- 環境を基に歴史的・社会的要因を背景した横手城を核とした平鹿郡の一体的な歩み
- 伝統文化
- 環境・歴史の変遷の中で人々の営みにより生み出された近世に由来する各地の特性や四季の暮らし
横手市の地域遺産
本計画では、地域に根付く伝統や魅力を語るテーマとして「地域遺産」を6つ設定しています。地域固有の歴史文化である「地域特性」を表すストーリーと、これに沿った未指定を含む歴史文化遺産のまとまりで構成しています。
- 市域北部及び西部に息づく古代の足跡
- 市域の北部及び西部は、奈良時代の雄勝城や平安時代初期の坂上田村麻呂、後三年合戦などの古代史に係る伝承や伝承地が多く残る一帯です。蝦夷塚古墳群(8世紀)やそこから出土した「玉類」をはじめとした多様な歴史文化遺産も多くあり、近年は後三年合戦に関連する遺跡など、古代史を解明する調査が進められています。
- 中世城館を基盤とした地域拠点の成立とまちづくり
- 市内には、中世この地を治めた小野寺氏に関連する城館跡が多く残っています。小野寺氏は各城館を結ぶ道も整備し、城館のある集落は地域拠点となりました。近世以降の街道や河港の整備に伴い、その多くに在郷町が形成され、定期市も開かれました。その後の交通網整備も相まって、現在もこれらの多くが拠点機能を有し、小野寺氏が基盤を築き佐竹氏が引継ぎ実施した歴史の重層性をみることができます。
- 雄物川流域の河川交通の整備と多様な文化の流入
- 明治中期までの物資流通は舟運が主体であり、雄物川が大動脈として機能していました。各地の河港には浜蔵が建てられ、全国に物資が運ばれた一方で、河港は外の世界を知る玄関口であり、全国の物資や行事、祭礼具、食文化が流入しました。河川付近での活動は、ケダニ地蔵信仰なども生み、鹿島行事など、舟運が途絶えた現在に至っても人々の活動に舟運の発展がもたらした効果が息づいています。
- 横手盆地を取り囲む信仰の山々
- 横手市は東西に大小さまざまな山が連なり、人々が身近に感じる山がそれぞれにあり、ランドマーク的な存在になっています。信仰の対象でもあり、山村部を中心に山の神を祀る神社が置かれ、祭礼が営まれる集落も多くあります。さまざまな行事も継承され、神楽や用具、山岳信仰塔など、中世から近世にかけての修験道や山岳信仰に起因した行事や資料も多く残っており、山に関するさまざまな習俗も現代生活に息づいています。
- 豪雪地帯の暮らしと食文化
- 豪雪地帯である横手市では、人々は雪と共生するためさまざまな社会知識を身につけ、暮らしに反映させてきました。道具や衣類のほか、保存食、発酵文化も浸透しています。住まいでは、指定文化財等の住宅建築が雪に対応した特徴をよく示し、市内に残る「内蔵」は、雪や雨から保護する代表例です。豪雪は雪解けとともに豊富な水源となり、穀倉地帯を生み出したほか、湧泉の豊富さに起因しています。
- 近世由来の伝統文化とコミュニティ
- 市内の神社は集落の成立に起因して設立されたものが多く、住民が氏子として管理や祭礼を行い、民俗芸能も育みました。行事や民俗芸能は村や集落単位で継続してきたものが多く、世代間交流による技術伝承も果たしました。各々の行事が、その地域が歩んだ歴史を示すものであり、随所に近世に広まった修験の要素の影響もみられます。これらは各地の歴史と「らしさ」を体現するものとして、多様な伝統文化の広がりを示しています。
横手市の歴史文化遺産保存活用区域

本計画では、2つの「歴史文化遺産保存活用区域」を設定しています。歴史文化遺産が集積する一定の区域について、市を象徴する歴史文化が広がる文化的な空間として、周辺環境や景観も含めて面的に保存・活用しようとする区域です。
- 羽州街道歴史文化遺産保存活用区域
- 市を南北に縦断する羽州街道を基軸とした文化の伝播体系がみられる区域です。古代から近代に至る市の主な歴史的変遷をたどることができ、各時代における歴史の歩みや発展を象徴する多様な歴史文化遺産が集中して遺存する区域です。
- 雄物川歴史文化遺産保存活用区域
- 市を南北に縦断する雄物川を基軸とした文化の伝播体系がみられる区域です。「舟運」の恩恵を受け、河港に近く経済が発展した集落があるほか、鹿島行事のように各地で独自の発展を遂げた行事や信仰など多様な歴史文化遺産が集中して遺存する区域です。
計画の評価
本計画の実行にあたり、次の2つの評価を実施します。
1 進捗評価 毎年度実施
2 中間評価・最終評価 中間年度・最終年度に実施
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令和3年度進行管理・評価シート (PDF 7.3MB)
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令和4年度進行管理・評価シート (PDF 8.6MB)
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令和5年度進行管理・評価シート (PDF 13.1MB)
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中間評価シート(令和3年度~令和6年度) (PDF 4.1MB)
関連情報
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このページに関するお問い合わせ
教育委員会教育総務部伝統文化課文化資源活用係
〒013-8601 秋田県横手市条里一丁目1番64号(条里南庁舎1階)
電話:0182-32-2403 ファクス:0182-32-4034
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