「旧片野家住宅」が国の登録有形文化財に登録されました
「旧片野家住宅」が国の登録有形文化財に登録されました
横手市の歴史的風致形成建造物に指定されている「旧片野家住宅」が令和6年3月6日付で国の登録有形文化財に登録されました。
1 旧片野家住宅主屋(きゅうかたのけじゅうたくおもや)<建築年代 明治中期>
2 旧片野家住宅煉瓦蔵(きゅうかたのけじゅうたくれんがぐら)<建築年代 明治38年>
3 旧片野家住宅中の蔵(きゅうかたのけじゅうたくなかのくら)<建築年代 明治38年頃>
4 旧片野家住宅味噌蔵(きゅうかたのけじゅうたくみそぐら)<建築年代 明治22年>
5 旧片野家住宅門及び塀(きゅうかたのけじゅうたくもんおよびへい)<建築年代 明治中期>
旧片野家住宅の概要
旧片野家住宅は、奥羽山脈と出羽山地に挟まれた横手市域の北東部に位置する羽黒町に建てられています。
敷地の中央に木造一部2階建の主屋を構え、主屋の南西側に煉瓦蔵、北西側に中の蔵、北側に味噌蔵といずれも2階建の蔵が接続しています。主屋の正面にあたる東側に表門を構え、敷地南東側には主庭、主庭と表門の間に前庭が築かれています。
- 主屋
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大広間棟の比が的確で、用材や仕上げなど質の高い作りになっています。
1階と2階の広間の共通性、庭と内部空間の連続性、豪奢な雰囲気と数寄屋風素木造の対比など近代に求められた意匠と空間が凝縮しています。
- 煉瓦蔵
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外壁に煉瓦造を採用しており、洋風建築の技術と意匠を導入した明治後半の建築であったことが伺えます。
堅牢な軸組と外壁の重厚なつくりですが、内部は透き漆塗りや開口部の観音扉に豪奢な意匠が尽くされています。
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中の蔵
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外壁を大壁白漆喰塗とした土蔵造を採用しており、堅牢な軸組と厚い漆喰塗の外壁で高い防火性能を備えています。
装飾はほとんどありませんが、軸組には良質な部材が用いられています。
- 味噌蔵
- 伝統的な土蔵造であり、他の蔵と共通するところもありますが、断面寸法の異なる2種類の通し柱を用いることや大引きの組み方などに違いが見られます。
- 門および塀
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表門は全体の比例がよく整い、要所には丁寧に彫られた絵様繰形が施され、蟇股や縣魚の彫刻も流麗で意匠的に優れています。
表門と黒く塗装されたささら子下見板張りの板塀と白漆喰塗の小壁を有する塀が一体となって旧片野家住宅の屋敷を取り囲み、歴史的景観の中核をなしています。





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