台風10号に関する農作物等の被害防止対策
台風10号に関する農作物等の被害防止対策をご確認ください
台風10号は、日本の南の海上に発生しており、今後の進路によっては強風や大雨による農作物等への被害が懸念されることから、今後の気象情報に注意し、被害防止対策をご確認ください。
共通事項
台風が最接近する前にフェーン現象により高温や強風になる場合があるので、最新の気象情報を確認する。
事故防止の観点から、台風接近後におけるほ場の見回り等については、気象情報を十分に確認してから実施する。
水稲
事前対策
- 排水路、ほ場内排水溝などの点検と補修整備を行う。
- フェーン現象等で乾燥した強風が予想される場合は湛水状態とする。
事後対策
- 倒伏した場合は、稲株を引き起こし、穂を地表面から離して登熟の低下を防ぐ。
- 倒伏や潮風害が起きた場合は、未熟粒や穂発芽が発生し、品質低下が懸念されるため、被害程度と籾の状況を見極めつつ、適期収穫に努めるとともに、被害籾は仕分けして乾燥調製を行う。
大豆
事前対策
- 排水路、ほ場内排水溝などの点検と補修整備を行う。
事後対策
- 浸冠水した場合は、速やかな排水に努める。
- 強風により著しく倒伏したほ場では、早期に引き起こし、粒の肥大促進に努める。
野菜・花き
事前対策
露地栽培
- 収穫適期のキュウリ、ナス、ピーマン等の果莱類や切り花は、取り残しがないよう早めに収穫する。
- 周囲の排水溝や明きょを点検・修理し、集中豪雨時の速やかな排水に努める。
- 飛散物による被害を防ぐため、周辺の残渣や小農具の片付けを行う。
- 支柱を立てている場合は、支柱の強度を高めるとともに、周囲に防風網を設置し、茎葉の損傷防止に努める。
- 遮光のため被覆している場合は、結んでいる支柱の強度を確認し、補強を行うとともに、抑えヒモの固定に留意する。
- 露地ギク等の電照設備等が残っている場合は撤去する。
施設栽培
- パイプハウスの破損や倒伏を防止するため、必要に応じて筋交い等による補強、破損箇所の補修、押さえバンドの固定、両妻面の補強などを行う。
- 飛散物による被害を防ぐため、周辺の残渣や小農具の片付けを行う。
- 支柱や防風網を点検・補強し、暴風に備える。
- 天窓及び側窓の開閉装置は手動に切り替え、風雨に合わせて窓を開閉する。
- パイプハウスの倒壊が懸念される場合は、事前にビニールを撤去し、パイプの破損を回避する。
- 施設内に雨水や土砂が流入しないよう、周囲の排水溝や明きょを点検・修理し、土のうを設置する。
事後対策
露地栽培
- 冠水があった場合は、速やかにほ場内の停滞水を排水する。
- 果菜類やアスパラガス、切り花などにおいて、支柱ごと作物が倒伏した場合は、速やかに立て直す。
- 風雨により損傷した茎葉の整理を行い、殺菌剤を散布し、病害予防に努める。
- 追肥や葉面散布を行い、生育の回復に努める。
施設栽培
- 破損したハウスは、被害の状況に応じてパイプ、ビニール等を修復する。
- トマト等の果菜類は、葉折れなどの損傷が大きい部分や、傷果を取り除いて株の負担を取り除くとともに、殺菌剤を散布し、病害予防に努める。
- ホウレンソウ、コマツナ等の葉菜類は、葉折れなど大きく損傷した部分を取り除き、生育の回復に努める。被害の大きいハウスでは、播き直しを行う。
果樹
事前対策
- 収穫期の樹種・品種は、風が強くなる前に適熟となった果実の収穫を進める。
- 根の浅いわい性台木や幼木は、倒伏防止のため支柱による補強や結束仕直しをする。
- 高接ぎした樹では、接いだ部分に添え木をして補強する。
- 過去に雪害を受けた幹や主枝は、支柱等で補強する。
- 棚園では棚面の上下振動を極力抑えるように補強する。
- 防風ネットの設置園と棚園では、棚やネット・支柱を点検して暴風に備える。
- 格納庫や作業舎は、周辺の整理とともに、出入り口の点検と補強を行う。
事後対策
- 樹が倒伏した場合は、できるだけ早く起こして支柱等で固定し、かん水や盛土、マルチを行い、根の乾燥防止と発根促進に努める。
- 水田転換園等低地で冠水した場合は、できるだけ早く園外へ排水する。
- 沿岸地域では降雨が少ない場合等に潮風害が発生するおそれがあるので、潮風が吹いた場合は、台風最接近後6時間以内に可能な限り散水し塩分を十分洗い流す。なお、台風接近に伴い停電することも想定し、散水用の水は事前に準備しておく。
- 落果した果実や傷害のひどい果実は、できるだけ速やかに収集し、焼却処分または土中に埋める。
- ぶどう雨除け施設でビニール等が破損した場合は、早めにビニール等をかけ直す。
- 枝が折損した場合は、早急に集めて園外で焼却処分する。
- 薬剤散布は予定よりやや早めて行う。
畜産
事前対策
- 畜産施設については、破損、倒壊等を避けるため、必要に応じて補強を行う。また、畜舎等の周辺の環境を整理し、飛散物による二次災害の発生防止に努める。
- 放牧牛は、台風の規模によっては事前に収牧し、事故の発生防止に努める。
- 大雨により畜産施設への浸水の恐れがある場合は、明きょの施工等により排水に努め、特に、比内地鶏のパイプハウス鶏舎等については、ハウス内に水が滞留しないように排水対策に努めるとともに、止まり木を高めに設置するなどの対策に努める。
- 停電時にも飼養管理、搾乳や生乳冷却等を継続できるよう、自家発電機のメンテナンスや燃料の準備など、非常用電源の確保に努める。
- 物流への影響や断水なども考慮し、家畜を1週間以上飼養できる飼料や燃料を確保するとともに、貯留タンク等を活用した飲水の備蓄に努める。
事後対策
- 破損した施設については、応急措置を講じ、風雨の侵入防止に努める。
- 施設内に浸水があった場合は、停滞水やゴミ等を速やかに排除するとともに、水洗・消毒の実施により疾病や衛生害虫の発生予防に努める。また、換気扇や送風機等を活用した換気により施設内の湿度を下げ、カビ等の発生防止に努める。
- 冠水等の被害を受けた飼料は、家畜への給与を原則中止し、速やかに新たな飼料の確保に努める。なお、当該飼料を使用せざるを得ない場合は、栄養価や嗜好性に配慮し、家畜の生産性が低下することのないように注意する。
- 冠水等があった飼料作物のほ場においては、速やかな排水に努める。
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このページに関するお問い合わせ
農林部農業振興課農業政策係
〒013-8502 秋田県横手市旭川一丁目3番41号(秋田県平鹿地域振興局3階)
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