高温下における農作物等の管理の徹底

ページID1010024  更新日 2024年5月2日

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高温下における農作物等の管理についてご確認ください

4月26日仙台管区気象台発表の1カ月予報では、向こう1カ月の気温は高く、特に、期間の前半は、気温がかなり高くなると予報されております。高温に伴う農作業等の被害防止に向けた注意事項について、ご確認ください。

共通事項

〈栽培管理全般〉
 
 1.高温が続くことにより、農作物の生育ステージの急激な前進が想定される場合は、農作業計画の適切な見直しや農業資材等の確保に留意する。また、都道府県病害虫防除所の病害虫発生予察情報の収集及び適期防除に努める。
〈農業用水確保〉
 2.農業用水の確保のため、関係機関との調整を図り、計画的な配水が行われるよう措置する。
〈熱中症対策〉
 
3.暑熱環境下で作業を行う場合は、熱中症対策として、高温下での長時間作業を避け、こまめな水分と塩分の補給や休憩を取るように心掛ける。特に、高齢者はのどの渇きや暑さを感じにくく、気付かないうちに熱中症になる可能性があるため単独での作業を避け、定期的に異常がないか巡回を行うなど、効果的な対策を行う。また、熱中症予防に関する情報「熱中症警戒アラート」の通知機能を実装した「MAFFアプリ」を活用する。
(チェックリストと農業版BCPの活用)
 4.「自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCP」を活用して、自然災害等のリスクに対する備えの意識を高めるとともに、農作物等の被害防止に向けて事前に必要な対策の実施に努める。

1.水稲

育苗期における高温、高日射条件では、もみ枯細菌病等の病害、苗の徒長やヤケ苗が発生しやすくなるため、高温・過湿にならないようハウスの換気を行うとともに、十分なかん水を行う。
また、生育前半が高温であった場合は、過剰分げつや籾数過多見られることから、適正な基肥の施用、栽植密度の調整、中干しの徹底等に努める。なお、肥効調節型肥料(いわゆる基肥一発肥料)を使用した場合でも、現場での生育、栄養診断の実施による適切な追肥に努める。

2.大豆

発芽時や出芽後の干ばつは、出芽遅延が発生するため、ほ場の乾き具合に注意する。播種後の乾燥による発芽不良を防ぐため、砕土、整地、播種時の覆土・鎮圧を丁寧に行う。

3.野菜

(1)全般

  • かん水は、立地条件や品目、生育状態等を十分考慮し、早朝・夕方に実施する。施設内でのかん水は、湿度が高くなりやすくなることから、夜間や曇雨天の日中には、通風するなどして湿度を下げる。また、地温上昇の抑制や土壌水分の保持を図るため、使用時期や施肥等に留意し、地温抑制マルチや敷わら等を活用する。高温耐性品種の選定に当たっては、立地条件、品種特性、需給動向等を十分に考慮する。
  • 施設栽培は、妻面・側面を開放するとともに、作物の光要求性に応じて、遮光資材等を使用し、施設内の温度上昇を抑制する。遮光資材は、果実の日焼けや葉やけの防止にも有効である。循環扇は、局所的な高温・高湿空気の滞留を防ぎ、室内温度・湿度の均一化が図られるとともに、作業快適性の向上が期待できる。さらに、天窓の開閉や換気扇等を活用した換気、遮光資材、細霧冷房等の対策と併用することが重要である。
  • こまめな除草や側枝、弱小枝及び下葉を除去し、風通しを良くする。
  • 育苗箱は、コンテナやブロックでかさ上げし、風通しを良くする。

(2)特に葉茎菜類

  • 乾燥によるチップバーンを防止するため、薬剤防除時にカルシウム剤を混用する。
  • 多湿による軟腐病が発生するおそれがあることから畝間かん水を控える。

(3)特に果菜類

  • 不良果の摘果、若採りを行い、着果負担の軽減を図るとともに、適切な施肥により樹勢維持に努める。
  • 老化葉、黄色葉を中心に摘葉を実施し、水分の蒸発抑制に努める。
  • カルシウム欠乏、鉄欠乏、ホウ素欠乏等の生理障害対策として、必要に応じて葉面布を行う。

4.果樹

(1)高温によって果実の日焼けが発生しやすい園地においては、各種資材による遮光等の対策をとる。
(2)高温で土壌が乾燥すると、葉などからの蒸散作用が抑えられ高温障害が助長されるため、土壌が乾燥しないよう十分かん水を行う。

5.花き

(1)かん水は、立地条件や品目、生育状態等を十分考慮し、早朝・夕方に実施する。施設内でのかん水は、湿度が高くなりやすくなることから、夜間や曇雨天の日中には、通風するなどして湿度を下げる。
(2)切り花については、朝・夕の気温の低い時間に採花し、常温で長時間放置しない。また、エチレンによる劣化を防ぐため前処理剤を使用し、品質の維持に努める。
(3)施設栽培の花きについては、施設内の温度上昇を抑制するため、妻面・側面を開放するとともに、作物の光要求性に応じて、遮光資材等を使用する。細霧冷房装置、換気装置等を設置している施設では、当該装置を有効に利用して適切な温度及び湿度の管理に努める。

6.園芸用施設

施設栽培は、妻面・側面を開放するとともに、作物の光要求性に応じて、遮光資材等を使用し、施設内の温度上昇を抑制する。遮光資材は、果実の日焼けや葉やけの防止にも有効である。循環扇は、局所的な高温・高湿空気の滞留を防ぎ、室内温度・湿度の均一化が図られるとともに、作業快適性の向上が期待できる。さらに、天窓の開閉や換気扇等を活用した換気、遮光資材、細霧冷房等の対策と併用することが重要である。

7.畜産

  • 飼育密度の緩和、換気扇や扇風機による畜体等への送風や散水・散霧を行い、家畜の体感温度の低下に努める。
  • 寒冷紗やよしずによる日除け、屋根裏・壁・床への断熱材の設置、屋根への消石灰の塗布等により、畜舎環境の改善に努める。
  • 良質で消化率の高い飼料の給与、ビタミンやミネラルの追給及び清浄で冷たい水の給与に努める。
  • 観察の頻度を増加させることにより、健康悪化の兆候がないか等、家畜の健康状態をよく把握し、快適性に配慮した飼養管理に努める。

このページに関するお問い合わせ

農林部農業振興課農業政策係
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